境界性人格障害 -ボーダーラインな私の人生-

幼少期のお話6

 

父のお店に遊びに行くようになったある日

お店の常連の女性が帰る前に

「最近奥さん見かけないけど、どうしたの?」と、父に聞きました。

 

その時、父と私。そしてその隣には父方の祖母がいました。

答えたのは、私の隣にいた祖母でした。

「あの人はもう来るのが嫌だって」

私は心の中で「え?違う…」と思いました。

 

実際、違いました。

お店は父名義だった為、離婚したせいで母はお来れなくなったのです。

何年も父の代わりに頑張ってお店で働いた母の姿を知っていた私は「違う!!嫌で来ないんじゃない!」と、強く思いました。

 

でも、私の隣にいた父は何も言いませんでした。

 

その姿をみて、私は父を心底嫌いになりました。

父が居なくなってからの数年間、母は一人幼かった私たち姉妹を育て、父の代わりにお店を守り、頑張っていたのに…。そんな母を否定した言葉に対して、何一つ擁護しなかったコイツはなんなのか?

その日以来、私は父に会いに行くのをやめました。そしてそれ以降父に会うことはなく、私と父が再開したのはそれから約21年後の事でした。